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青森の美容室が「月イチ ビリヤニデー」 店主手作りのビリヤニ振る舞う 

店主の田村貴弘さん。手に持っているのがビリヤニ

店主の田村貴弘さん。手に持っているのがビリヤニ

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 青森の美容室「地球屋」(青森市筒井、TEL017-722-7897)が月に一日、ビリヤニを振る舞う「月イチ ビリヤニデー」を行っている。

アサリとタコのパッキダムビリヤニ

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 2012(平成24)年に開業し、カットやカラーなどの通常メニューのほか、東洋医学による気の流れを整えるという「経絡(けいらく)かっさ」の施術などを提供する同店。

 「月イチビリヤニデー」は、店主・田村貴弘さん手作りのインド料理「ビリヤニ(スパイスで作る炊き込みご飯)」を月に一日、無料で振る舞う。店内のキッチンで朝から仕込み、店を通常営業しながら行う。

 昨秋ビリヤニを作り始めたという田村さんは20年前から、ルーを使わずにスパイスからカレーを作っていたという。「1年前に図書館でビリヤニの本を見つけ、手持ちのスパイスで作れそうと挑戦したのがきっかけ」と田村さん。「工程の複雑さや『米をゆで終わっただしを捨てる』など日本人には理解できない部分に面白さを感じた。作れば作るほど取りつかれた」とも。

 ビリヤニを作るごとに納得のいく出来栄えになってきたという田村さんは、「誰かに食べてほしい」と今年1月から、約10人前を「タッパー持参」「先着順」で振る舞い始めた。

 当初は、「ビリヤニって何?」と興味を持ち訪れる客が多かったが、現在は月一の開催を待ちわびる常連客やビリヤニだけを目的に訪れる人も増えてきたという。

 「本来は髪を切らなければならないのに、営業時間を切って、朝早くから安価ではないスパイスをたくさん使って『何をしているんだろう』と思うこともある。ビジネスではないので納得するまでコストをかけられるのも面白い。作るのが楽しいし喜んでもらえるのでやめられない」と苦笑する。

 10月25日に開いた「月イチ ビリヤニデー」では、13時30分過ぎに市内外からビリヤニを求めて客が集まった。初めて来たという30代男性は「母が常連客で分けてもらったことがあり、辛さの中にもうまみを感じるおいしさだった」と話す。鶴田町から来たという30代男性は「前回の具材は苦手なカキだったので諦めた。今日は大好きなアサリとタコ。散髪と併せて来た」と笑顔を見せる。「お礼」「物々交換」として、おやきやリンゴを置いていく客の姿もあった。10人分用意したビリヤニは30分ほどでなくなり、この日の振る舞いは終了した。

 田村さんは「今日の出来栄えは100点。皆さんに喜んでもらえて良かった。まだまだ知られていないビリヤニの世界を広めたい。青森に『ビリヤニメイト』を増やすため、今後も続けていきたい。本業もよろしくお願いします」と笑顔を見せる。

 次回は11月6日に開催予定。イベントの詳細はインスタグラムで知らせる。

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