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青森「つじむら酒店」が移転2周年 創業100年超、4代目店主の決意

「つじむら酒店」4代目店主の辻村大さん

「つじむら酒店」4代目店主の辻村大さん

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 つじむら酒店(青森市青柳、TEL 017-763-0288)が平内から青森に移転して、3月6日で2年がたった。

辻村さんが企画した日本酒「ましろ」

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 1906(明治39)年創業で、全国の日本酒100銘柄以上を取り扱う同店。移転理由について、4代目店主の辻村大さんは「平内で代々続けてきたが、今後も続けるためには受動的に待っているより青森へ移転し、能動的に販売することにした」と話す。

 辻村さんは高校卒業後から店を手伝うようになった。「中学の頃に火事で父と店を亡くし、4代目になると決めた」と辻村さん。20歳を過ぎ、偶然飲んだ日本酒のおいしさを知ったことがきっかけとなり、日本酒販売に力を入れるようになったという。辻村さんは「銘柄を覚えているわけではないが、父も日本酒に力を入れていた」と話す。

 日本酒の勉強を始めた辻村さんは酒蔵を見学するようになり、見識を深めた。販売していた日本酒は当初、地酒だけだったが、全国の日本酒を仕入れるようになった。「自分がおいしいと感じた日本酒やお客さまに飲んでもらいたいと思うものを店に置くようにしている」と辻村さん。

 2019年に販売を始めた日本酒「ましろ」は、北海道のコメ農家と秋田の酒造会社を辻村さんがつないだことから造られ、毎年販売するようになった。辻村さんは「リピーターが増え、今ではましろを求めて来店する人もいる。生産者の熱い思いを日本酒にできてうれしい」と笑顔を見せる。

 移転から2年がたち、「青森でこんなお酒が買えるとは」という声が聞かれたり、辻村さんが薦める日本酒を買い求める常連客が訪れたりするようにもなった。辻村さんは「SNSを見て来店してくれる人や他県の酒蔵で交流がつながることもある。うれしい感謝しかない。楽しい店づくりはもちろん、青森をもっと楽しくできるような日本酒のイベントなどを企画していきたい」と意気込む。

 営業時間は10時~19時(日曜は18時まで)。月曜定休。

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