油川市民センター内「元気町あぶらかわ物産館とまとりあ」(青森市羽白、TEL 017-787-2959)で油川城の「御城印」の販売を始めて、1カ月がたった。
御城印とは全国の城にスポットを当てた記念品で、城や城付近の観光案内所などで販売している。城名や家紋を入れたり、その土地ゆかりのモチーフを取り入れたり、多様なデザインで買い求める愛好家も多い。
青森市の油川地区には戦国時代に、奥瀬判九郎を城主とする油川城があったという。油川城の御城印を監修した青森大学社会学部学部長・清川繁人さんは「油川は歴史のある土地で、油川の歴史が好きな人も多い。地域が盛り上がるきっかけになれば」と話す。
デザインには家紋と帆掛け船があしらわれている。「油川には港があり、海上交易が盛んだったのではないかと考えられているため、船を入れるアドバイスをした」と清川さん。2種類の御城印を用意し、価格は2枚セットで700円。
販売から1カ月がたち、購入客の年齢層は30~40代が多いという。購入目的で物産館「とまとりあ」に来店した弘前在住の60代男性は「インターネットで調べて買いに来た。城が好きで集めている」とほほ笑む。
清川さんは「地元の人ですら知らない歴史が油川にはある。油川城そのものは既にないが、御城印の収集を契機に県内外の人たちが戦国時代や江戸時代の歴史に興味を持っていただければ」と意気込む。
御城印の販売時間は9時~16時。日曜・祝日定休。