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青森・浅虫温泉にクラフトビール醸造所 タップルームも併設

店主の丸山桂多さん(左)、スタッフの後藤清治さん(右)

店主の丸山桂多さん(左)、スタッフの後藤清治さん(右)

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 浅虫温泉地区に6月17日、クラフトビールの醸造所とタップルームを併設した「蛍火醸造(けいかじょうぞう)」(青森市浅虫蛍谷)がオープンした。

クラフトビール醸造所

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 浅虫温泉の食や風土を意識したビール造りをコンセプトにした同店。店を立ち上げた丸山桂多さんは、花火大会の企画や打ち上げなどの事業を手がける丸山銃砲火薬店(青森市)の三代目店主。店名は浅虫が蛍の景勝地であることから蛍谷という地名にあやかって名付けたという。

 丸山さんはクラフトビールが好きで、遠野醸造(岩手県遠野市)のクラフトビールを飲み、感銘を受けたのが始まりだったという。「飲みやすくて、フルーティーで、自分でも造ってみたいと思った」と丸山さん。「新規事業として立ち上げられるかを検討していたところ、コロナ禍の影響で本業の花火の仕事がストップした。空いた時間を利用して、いくつかの醸造所で修業した」と振り返る。

 開業場所に浅虫を選んだことについて、丸山さんは「花火大会の仕事で縁があったことと、ビールと温泉は結びつきが強いと考えたから」と話す。「地域に根ざし、街にずっとあり続ける豆腐店やしょうゆ店のような存在になれたら」とも。

 店舗面積は醸造所を含めて約27坪。席数は、カウンター8席、テーブル4席。かつて銀行だったこともある空き店舗をリノベーションした。床や奥の金庫など、生かせるところはそのまま残し、左官仕上げの造作カウンターを設置する。

 メニューは、同店のフラッグシップビールである「蛍火(けいか)」(ハーフ=700円、1パイント=1,000円)をはじめ、ビールスタイルの異なる3~4種類のクラフトビールを用意。「蛍火は、グレープフルーツやライム、メロンの香りをまとったペールエール。基本にして王道なので、クラフトビールが初めての人にもお薦め」と丸山さん。生ビールや、青森市のイタリア料理店「Al Centro」、カヌレやパンをイベントなどで販売する南部町の「origo」などから取り寄せるアペタイザーも用意する。

 「ゆくゆくは旅館向けの特別醸造を手がけたい」と展望を語る丸山さん。「浅虫のメインといえる海鮮料理とペアリングできるビールを造れれば。旅館でお膳と一緒に味わったり、食事の前に店にフラッと入って一杯飲んで楽しんでもらったりと、この場所にあるからこその楽しみ方を提案していきたい」と意欲を見せる。

 営業時間は12時~20時。月曜定休。

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