ガソリンスタンド「ENEOS青森西バイパスSS」(青森市石江三好)が現在、「ビジュアルが好き」とSNSで話題を集めている。
話題を集めているガソリンスタンドは円形で、中央にスタッフルームを備え、4カ所に給油口がある。Xアカウント「歩く短魚雷」さんが7月13日に、同ガソリンスタンドを「ガソリンスタンドのビジュアルが好きすぎて給油した」と紹介したところ、5000以上のリポスト、9万以上のいいねが寄せられ、「メリーゴーランド的な」「キノコ王国の支店」といった反応があった。
同ガソリンスタンドはタクシーや観光バスなどを手がける「光洋タクシー」(荒川成瀬)が運営する。担当する福田光一郎さんによると、同社の創業者で先代の福田光雄氏が1960年代に渡米し、アメリカにあったガソリンスタンドを模して作ったものだという。
同ガソリンスタンドは1967(昭和42)年3月に沖館で開業した。当時から円形タイプのガソリンスタンドで、1973(昭和48)年8月に現在の場所へ移転した。「アメリカから輸入した自動洗車機を導入したこともあり、当時は大きな話題を集めたのではないか」と光一郎さん。同社で営業する「青森バイパス中央給油所」(筒井八ツ橋)と「東バイパス給油所」(矢田前弥生田)も同じ円形タイプのガソリンスタンドとなっている。
50年以上の営業で、周辺には大型スーパーマーケットやショッピングモールなどが建った。幼い頃に同ガソリンスタンドへ連れられた記憶があるという光一郎さんは「取引業者から『キノコ型で珍しい』などの話をたまに聞くことはあるが、風景の一部となり、珍しさもなくなっていた」と振り返る。
SNSで話題になっていることに対し、光一郎さんは「改めて全国的にも珍しいガソリンスタンドだと気づく機会になった。ネットを通じて多くの人に知ってもらえたことが純粋にうれしい」と笑顔を見せる。