女性限定の入浴イベント「乙女温泉」が5月18日、辰巳館(青森市浅虫、TEL 017-752-2222)で開催された。主催は「Reborn.R(リボンアール)」、「青森福祉バンク」(青森市浜田)。
乳がんなどによる術後の傷痕や脱毛を気にせず、入浴を楽しんでもらおうと企画した同イベント。第1回開催は2020年10月、兵庫県尼崎市で行われた。東北開催は今回が初めて。
当日は青森市内をはじめ、弘前や十和田などの県内各地、盛岡市などから26人が参加。ゆっくりと入浴を楽しんだ後、ストレッチトレーナーの柿本としえさんによる小顔ストレッチ講座で顔をほぐした。ランチタイムでは、カフェ「アプリコット」(青森市浅虫蛍谷)のランチボックスを食べながら和やかな時間を過ごした。
昼食後は交流会を行った。「Reborn.R」代表の渡辺愛さん、辰巳館おかみの戸嶋マサさんの話の後、参加者同士が自己紹介や体験談を語り合い、それぞれの言葉に耳を傾けていた。
青森市内から参加した70代女性は「同じ病気の経験者と話せて元気をもらえた。体と相談しながら、いろいろなイベントに参加していきたい」と話す。盛岡市から参加した40代女性は「ずっと参加したかった念願のイベント。コロナ禍以降、周囲の人と情報共有をする機会が減っていたのでためになった」と笑顔を見せる。
辰巳館おかみの戸嶋さんは「来た時と帰る時で皆さんの表情がまるで違った。帰る時には元からの友達のようにニコニコと話をしていたのが印象に残った」と振り返る。渡辺さんは「また開いてほしいという声がありうれしい。協力していただいた皆さんには感謝している。東北の他の温泉地でも開催したい」と意欲を見せる。