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アフリカ・ボツワナ駐日大使、日本画家との交流で青森へ 雪かき体験も 

丸山耽奎為個展「「TANKEI EXHIBITION」」レセプションでのテープカットの様子。打ち掛けを着た丸山さんの右隣がホツィレエネ・モラケ駐日大使
(写真提供=丸山耽奎為さん)

丸山耽奎為個展「「TANKEI EXHIBITION」」レセプションでのテープカットの様子。打ち掛けを着た丸山さんの右隣がホツィレエネ・モラケ駐日大使 (写真提供=丸山耽奎為さん)

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 ボツワナ共和国のホツィレエネ・モラケ駐日大使が2月4日~7日の4日間、青森県立美術館(青森市安田)で開かれた書家で日本画家の丸山耽奎為(たんけい)さんの個展「TANKEI EXHIBITION」訪問のため、初めて青森を訪れた。

除雪機による雪かきを体験するボツワナ共和国のホツィレエネ・モラケ駐日大使

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 ボツワナ共和国はアフリカ南部の内陸に位置し、北部は熱帯気候が広がる国。丸山さんとのつながりは2013(平成25)年、丸山さんが同国日本大使館から招へいされ、弟・故丸山祐哉貴(ちやき)さんと共にボツワナ大学で書のデモンストレーションを行ったことに端を発する。以来、現地学生に書や絵の指導をするなど、ボツワナ共和国との縁をつないできた丸山さんが今回、青森で個展を開くのに伴い、モラケ大使は家族やジェイコブ・D・ンカテ前駐日大使ら一行と共に青森を訪れることになった。丸山さんは「個展の鑑賞だけではなく青森を楽しんでほしい」とアテンドしたという。

 モラケ大使と一行は5日、丸山さんと共に個展成功祈願のため大星神社(妙見)を訪れた。同神社責任役員の工藤勇一さんは「大使は大星神社を『美しい』と喜んでいた。祈とうにも参加してもらい、丸山さんとの深い縁を感じた」と話す。

 翌6日は工藤さんの自宅を訪問。神棚や仏壇のある和室で、大星神社の歴史や逸話、神棚に供える「お神酒」などの説明を聞いたり、春に神社境内に咲く樹齢350年以上のしだれ桜の写真を見たりして過ごした。大使一行が帰る際、工藤さんは「青森の思い出に」と除雪機による雪かきを披露。かき取られた雪が勢いよく吹き飛ぶ様子に一行からは歓声が上がった。モラケ大使は「私もやってみたい」と除雪機を操作。雪が60センチほど積もった敷地に道ができていく様子を楽しんだ。続いて大使夫人も体験し、間近で雪が吹き出る様子に驚きながらも歓喜していた。

 丸山さんによると、6日夜に行った会食の席ではモラケ大使は刺し身やすしを食べ「青森の魚はおいしい」と喜んでいたという。「大使は生ものが苦手なはずだが食事を楽しんでいた。青森の雪景色や食を満喫し、青森のファンになったようだ」とほほ笑む。

 モラケ大使は7日、丸山さんの個展初日のレセプションでテープカットに参加し作品を鑑賞。丸山さんは「個展を開いたことをきっかけに、大使が神仏と生活を共にする日本の文化や、青森の自然に触れるひとときを過ごせたようでうれしい。青森とボツワナ、日本とボツワナの発展につながる機会になれば」と期待を込める。

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