新青森県総合運動公園(宮田)南側にある「宮田のイチョウ」(青森市宮田)が現在、紅葉の見頃を迎えている。
「宮田のイチョウ」は県道44号・青森環状野内線から向かい、先に見えてくる「第1のイチョウ」と呼ばれる「西株」と130メートル離れた「第2のイチョウ」と呼ばれる「東株」の2株から成る。案内看板によると、いずれも樹齢約800年で昔から「神木」として信仰を集めていたといわれ、地元民からは「宮田のイチョウさん」「宮田の大イチョウ」と呼ばれ親しまれている。
「第1のイチョウ」は11月初め頃に葉が黄緑色から黄色のグラデーションになり現在は、全体がほぼ黄色一色に染まった。「第2のイチョウ」は紅葉が始まったばかり。
環境省「巨樹・巨木林データベース」によると「第1のイチョウ」は幹囲約13メートル・樹高約23メートル、「第2のイチョウ」は幹囲約11メートル・樹高約28メートルで、市内に現存するイチョウの中では最も大きいという。2株は1962(昭和37)年、青森市指定文化財の天然記念物に指定されている。
小春日和の12日、黄金色に染まったイチョウを見ようと行楽客が集まった。市内から家族で来ていた60代女性は「夫の知人から教えてもらい初めて見に来た。イチョウといえば深浦町の大イチョウが有名だが、地元にもこんなに立派なイチョウがあるとは。一番良い時に来られた」と声を弾ませる。60代男性は「樹齢800年とは驚いた」と笑顔を見せる。
「宮田のイチョウ」は徐々に落葉し始め、数日のうちに地面一面が「黄色いじゅうたん」で覆われる。