
八戸学院野辺地西高校サッカー部(野辺地町枇杷野)が現在、「令和7年度全国高校総体(インターハイ)」勝利に向けトレーニングに力を入れている。
6月2日、「プライフーズスタジアム」(八戸市市川)で行われた(インターハイ青森県予選の決勝で初優勝を果たした同チーム。これまで24連覇していた青森山田高校を相手に、1対1からのPK戦を6対5で勝ち抜き、全国の高校サッカーファンを沸かせた。
三上晃監督は「ここ数年、青森山田と決勝を戦ってきた。『打倒山田』を掲げ、先輩たちが紡いできた経験値や伝統を基に練習を重ね、試合で発揮できたことが勝因」と話す。「チームメンバーには『勝って兜(かぶと)の緒を締めよ』。油断せずに努力を続けることが今は大事だと伝えている」とも。
優勝したことについて三上監督は「勝った瞬間はうれしさより『やっと高い壁を越えられた』という安堵(あんど)感の方が大きかった。これまで決勝で敗退し、涙を流してきたOBや保護者、支えてくれた全員で勝ち取った勝利。皆の笑顔を見た時にうれしさがこみ上げてきた」と話す。「スマホが壊れるかと思うくらいの着信とメッセージがあった」とも。
今年、チームの主要メンバーは3年と2年の割合が半々だという。藤田律主将は「学年もプレースタイルも違うメンバーをまとめるのは大変だった」と振り返る。「東北新人選手権ではある程度戦えたが、春に埼玉で行った遠征試合では自分たちのサッカーが通用せず悔しい思いをした。腹をくくり、副主将の阿部莞太と本気でチーム力を上げる努力をした」と話す。
7月26日から始まるインターハイに向け、三上監督は「青森県代表の初出場チームとして注目される以上、恥ずかしい試合はできない。出場するからには優勝を目指し一戦一戦、力を発揮して勝ち進めるよう準備したい」と話す。
藤田主将は「ゴールの決め時を逃さないことと守備の徹底が課題。限られた練習時間の中で、全国をまだ知らない分、ピッチの中でも外でも成長し続けなければならない。インターハイ優勝を目指し、『さすがは野辺地西』といわれるような試合をしたい」と意気込む。