写真を主としたインスタレーション(空間展示)「小田桐啓太個展 肌」が現在、青森県立美術館(青森市安田)コミュニティーギャラリーA・B・Cで開かれている。
平川在住で「Aomori Photo&Video Club」代表・フォトグラファーの小田桐啓太さんが、「肌」をテーマに木や植物、山、雪、女性などの写真95点を中心に展示する。写真は「質感にこだわり、マット紙を採用しリアルさを表現した」という。
登山ガイドの一面も持つ小田桐さんは「山の中で撮る『肌』には、肉眼ではなかなか見つけられないものや一期一会の景色など、いつも興奮と感動がある」と話す。作品の中には、葉や木肌に付く1~2ミリほどの粘菌やキノコ、虫こぶなど山の中でも出合うのが珍しいという生物の写真があり、「初めて見る人が多いのでは」とも。
小田桐さんにとって「身近なもの」を撮影しているという同展では、女性も対象の一つだという。「自分はエックスジェンダーで性自認が女性。女友達が多いので被写体とするのも自然なこと。緊張せず自然体でいられる」と明かす。市内から鑑賞に来ていた40代女性は「小田桐さんの撮る女性の表情が印象的。素直な笑顔や自然な表情の写真が多く撮ってもらいたいという気持ちになった」とほほ笑む。
小田桐さんは「2~3年前から『肌』をテーマにした作品展をすることを決めていた。今回、撮りためた数万枚から選び展示している。さまざまな『美しい肌』があることを知ってほしい。好きな作品や気に入る作品を見つけに足を運んでほしい」と来場を呼びかける。
開催時間は10時~17時(最終日は15時まで)。入場無料。3月26日まで。